道教とは
道教は中国大陸で発祥した、中国史の起源に遡る太古の民間信仰です。
神話の神々を起源とし、後の世には三国志の英雄、関羽候なども含む、様々な神様が存在する多神教です。
道教は、その発展の経緯から、「神仙思想」と「老荘思想」という二つの面を持ち合わせています。
「神仙思想」とは、神や仙人の世界に到達することを目的としたものであり、特に不老不死の探求は漢方や気功とし、練丹術は原始化学として、火薬の発明に繋がりました。
「陰陽」、「八卦」の概念も神仙思想より生まれ、自然摂理や人の運命までも司るものとされ、「風水」、「占術」として現代にまで影響を与えています。
「老荘思想」とは、老子や荘子などの思想家が「道」を説いたものです。
「道」とは、人智を超えた計り知れないものであり、ことさらに知や欲を働かせる「人為」を無くし、「無為」で「道」に従い生きることを説いています。
老荘思想を中心とした道教の世界観は、Taoism(タオイズム)として、東洋のみならず、西洋でも根強い関心を集めています。
日本では平安時代に「陰陽道」「風水」など、江戸時代は倫理道徳として捉えた「朱子学」を「武士道」に取りいれられたのがよく知られています。